1ヶ月のラマダン断食が無事に終わり、EID(イード)という断食明けを祝う日を皆で祝う事が出来ました。
通常だと、皆一緒にスポーツをしたり、色水をかけ合ったり、首都では花火が上がったり。新しい洋服に袖を通し、親しい仲間や家族と街に繰り出して1ヶ月頑張ったご褒美のご馳走もを楽しむ。みんな笑顔一杯になるこの素敵な日。
残念ながら今年はコロナ禍のおかげで、いまだにモルディブ中ロックダウンしている為、いつになく静かなEIDの日になりました。来年はまたみんなで盛大にお祝いできるといいなぁと心よりねがっている次第です。

そしてこの日から断食は終わり、通常の食事の時間に戻ります。私も類にもれず、1ヶ月前のように朝から食事をし、日中も水を飲んで過ごしました。もちろん翌日も同じように過ごしました。
夜普通に食事をとっている私のところに一人のモルディブ人スタッフが寄ってきてこう言いました。
「キミは断食はもうやめたの?」

私「えーーーなにそれ知らなーーーい!!!しかも6日間で一年分てめちゃくちゃ利率いいじゃないですか!!!やるやる!なんかめっちゃお得そうだから、そういう事ならもちろんやります!!ボーナス特典(得点?)欲しい!!!」

ここで皆さんはきっと『・・?』と頭を傾げていると思います。
簡単にイスラム教の教えについて説明しますと、ムスリムの人はほの100%来世を信じていて、大切なのは現世よりも来世。死んだ後に天国に行く為に、1日5回の礼拝、ラマダン月の1ヶ月の断食、貧しい人への寄付、弱者(旅人も弱者に含まれる)への善行に励むのだそう。コーランの中の一節にもこう記してある。
人間どもは現世の生活に有頂天になっている。だが、現世の生活なぞ、来世の生活に比べたら、ただつかの間の楽しみに過ぎぬ。(コーラン・13章26節)
なので皆天国に行きたいので礼拝や善行に勤しむ。。。というわけ。
そして、この1ヶ月のラマダン断食が終わった後の追加の6日間断食をすることによるボーナス得点は、天国への一歩としてはかなり大きな加点になるわけです。


ちなみに 悪行ばかりしていれば、地獄に落ちることになります。(仏教も同じですね〜。)地獄はどんなところかと言うと、グラグラと燃えたぎる火があり、そこに放り込まれ、焼かれ、皮膚が剥がれ再生したらまた焼かれ。。。の繰り返し。なんとも恐ろしい。。。。
ちなみに、「一体天国と地獄ってどんな場所?」と聞かれた時に、ムスリムの人は明確に答えられます。なぜか?それはそれらがコーランに繰り返し書かれているからなんです!ちなみにコーランに書かれている天国とは。。。。
一座にこんこんと湧き出る泉、天国には汲めどもつきぬ美酒の泉が湧いていて、現世の酒とはこと変わって飲んでも頭がふらつくでなし、酔っ払ったりする心配もない。側にいるのは眼差しも淑やかな乙女たち。眼がパチリとした美人ぞろい。沢山の果物があり、うまい飲み物があり、なんでも食べ放題、飲み放題。(コーラン37章45〜48章、38章51節)
。。。酔いたい人には地獄
フリードリンク、フリーフード。(あれ?私すでにモルディブリゾートで天国にいるんじゃない?(笑))
イスラムではお酒は禁止ですが、天国へ行けば思う存分飲めるので、この世の禁酒なんてどうって事ないみたいです。
そしてもちろん天国は男女ともに用意されていて、皆天国の楽園に入れてもらえるのだそう。来世は永遠でこの幸せが永遠に続くのだから、現世の我慢なんて、本当に大した事ないように思えてくる。
ふーん。でもそうか。男性の楽園は目がパチリとした美人ぞろいなのか。
じゃぁ私は女性なので。。。。
こんな天国がいいなぁ〜(笑
注)天国や地獄は絵に描いたりなどビジュアル化してはいけないし、失礼にあたるとご指摘受けました。ですのでこれはあくまでも私の脳内妄想という事でご了承くださいね。

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モルちゃんは、出会った当時お祈りはしてなくて、割とカジュアルな感じだったのが、ある日突然「僕は天国に行きたい!」と言い始め、急に1日5回の礼拝をし、断食をし、その他諸々イスラムの教えに沿った生活になりました。戸惑ったのは私!それからというもの、文化を知るにはまず宗教を理解する必要がある!とイスラム教に関する資料、記事、本を読み漁り、コーラン(日本語訳)も購入し勉強しまくりました。(コーランはまだ読破できていませんが。。。)そうしてわかった事は、イスラム教というのは本当に素晴らしい宗教で、弱者を守るための規律が基本になっていて、大らかで寛容。モルディブがイスラムの国で本当に良かったと思っています。100%イスラム教で、それを進行しているモルディブ人のいる国だからこそ、この心底優しくて親切で大らかなモルディブがあるんだと思います。
この常見藤代さんの書籍は本当に色々と参考になりましたし、心温まるエピソードがいっぱい!良かったら読んでみてください!